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廃材から作られた家、アースシップに迫る

ARCHITECTURE | 2021.10.25

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廃材から作られた家、アースシップに迫る

一見何の変哲もないそのドーム型の白い家は廃材から作られている。よく見ると壁にはタイヤやビンの一部が剥き出しで、絶妙なアクセントだ。

スペインに住むDaveとLauraは、環境に適している且つ環境に優しい家を建てることにした。それがアースシップだ。アースシップとは、マイケルレイノルズによって提唱された建築手法で、主に廃材を利用して作られた家のこと。

DaveとLauraがアースシップの家を自分達で建てようと計画したとき、ヨーロッパにはまだ1件もアースシップの家はなかったし遠くまで見学しに行こうという気も起きなかった。だから2人はとにかく自分達の手で全てを1からはじめることにした。

ヨーロッパ初のアースシッププロジェクトとして多くの人がボランティアや見学に訪れた。DaveとLauraは自分達が得た知識を共有しながら多くの人と理想のアースシップの家を作り上げたのだ。

アースシップの家は建物だけでなく、家の中で使用する電気や水などのエネルギー全ても循環するように工夫されている。例えば、水のタンクは屋根の上に設置されており、ポンプなどを使うことなく重力だけで蛇口から水が出る作りになっているのだ。さらに、家の中で使用した後の水は家庭菜園に流れ、植物の根でろ過されトイレ用の水として再利用される。

まさにあらゆるものが循環していくように作られているのだ。

電気を必要とするものは太陽光発電で賄っているため、比較的天気の良いスペインだが曇りの日が続けば2,3日洗濯機を使わないときもある。しかし、その生活でさえDaveとLauraは楽しんでいる。

サステナブルな生活を送るのに一番重要なことは身の回りにあるものに感謝することだとLauraは言う。7年以上もの歳月をかけて本当に美しく居心地の良い家を作り上げたDaveとLauraから学ぶことは多い。


SOURCE: This couple transformed their waste into a beautiful eco-home in southern Spain

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TEXT:
北原舞 ( Instagram / )

PLUGO JOURNALライター。思い立ったら行動!フットワークの軽さが取り柄で海外在住経験もあり。世界で発信されるサステナブルな暮らしに興味あり。サッカー観戦と旅行とライブが趣味。

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