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次の買い替えで「EVにしたい」は約1/4にとどまる ー価格の壁がなくなれば普及拡大も

EV | 2021.12.17

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次の買い替えで「EVにしたい」は約1/4にとどまる ー価格の壁がなくなれば普及拡大も

中古車一括査定サイトを運営している株式会社エイチームライフスタイルが、同社に査定を申し込んだ日本国内のユーザーに「EVに関する意識調査」を行なった。

「次の買い替えまたは買い足しではEVを選びたい」と答えたユーザーは26%で、日本国内でEVが大きく普及するにはまだまだ時間がかかりそうだ。しかし一方で、EVを選びたいとしたユーザーの半分以上は「環境に優しいから」をその理由として挙げており、サステナブルな行動への意識の高さは垣間見える。

何が日本ユーザーのEV購入を阻んでいるのだろうか。
アンケートによると、主な理由は「価格」「航続距離」「充電時間」「充電スタンド不足」の4つであるようだ。

一見すると、上位4つは別々の課題のように見えるが、実は「価格」以外は充電インフラの不足に起因している。

充電インフラが充実していれば「短いスパンで、短い時間の充電を日常的に繰り返す」ことができ、「航続距離」も「充電時間」も、そしてもちろん「充電スタンド不足」も解決できるからだ。

実際、世界で最もEVが普及しているノルウェーでは、街中のガソリンスタンドの多くがEV充電スタンドを持ち、さらに高速道路では「100キロごとに1200口以上の急速充電器」がある。普段使いに電池切れの心配をしなくていいからこそ、世界一の普及率を達成していると言えるだろう。

では、「価格」の問題はどうだろうか。

これもノルウェーでのEV政策が参考になるかも知れない。
日本でも、EVにはエコカー減税が適用され価格面での優遇が受けられる制度があるが、ノルウェーでは、購入税、付加価値税(VAT)がそれぞれ25%免除され、なおかつ年次道路利用税(日本の重量税に相当)は免除、社用車の場合は自動車税も減免される。

さらにランニングコストも抑えられている。EVは公営駐車場、有料道路、フェリー利用料が無料なので、燃料代(電気代)の安さも相まって「むしろEVを買う方が経済的」という環境になっているのだ。

日本では12月14日、TOYOTAが一気に16車種ものEVを披露し、併せて2030年までに30車種の展開を目指すことを発表。大々的にEVシフトを宣言した。
日本国内で手に入るEVの種類が限られていた環境が変わり、これからは価格競争でEVがより手に入りやすい環境になるだろう。そうなれば、充電インフラの充実もついてくる。

日本がEV先進国になる兆しは、確実に見えているのだ。


SOURCE : 次の車買い替えで電気自動車を検討している方は2割以上!高い販売価格が購入までの課題だと感じる方が約8割

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TEXT:
塚岡雄太 ( Twitter / Instagram / Website )

PLUGO JOURNAL編集デスク。趣味はサイクリングと読書で、どこにでも自転車で現れるのでよく人を驚かせる。デジタルガジェットが好きで、IoTを活用したサステナブルな活動に興味を持っている。

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